囲碁の勉強法には、大きく分けて3つの方法があります。
「実戦」「詰碁」「棋譜並べ」です。
この中でも、「棋譜並べって本当に上達に役立つの?」という話題はよく議論になります。
今回は、棋譜並べのやり方や効果について、初心者目線で考えてみましょう。
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棋譜並べとは
棋譜並べとは、主にプロの棋譜を使って、記録通りに黒石・白石を並べていく勉強方法です。
実際に並べてみると、「あれ?なんだか強くなった気がする!」という不思議な感覚を覚える人も多いでしょう。
棋譜並べのやり方はいろいろ
基本は、棋譜通りに石を並べていくだけ。
ですが、実際には人によってやり方や考え方が違います。
たとえば――
- ・棋譜並べには総譜を利用すべし(分けられていても100手別くらいが好ましい)
- ・手を追うだけでなく、自分ならどこに打つか考えてみる
- ・何も考えずに並べるだけでOK
- ・実際に並べなくても、PCやアプリで手順を見るだけでもいい
- ・最初の50手くらいまででも十分
- ・テーマを決めて棋譜並べに取り組む
などなど。
など、中には矛盾した考えが「これぞ棋譜並べである」と言っているのは面白いところだが、初心者にとっては混乱のもとでもある。
棋譜並べで得られる効果
そもそも、プロの対局を並べるだけでなぜ上達につながるのでしょうか?
その根底には「鑑賞」という要素があります。
初心者の画家が名画を見て感性を磨くように、囲碁でもプロの対局から学べることがあるのです。
石を打つ場所を追っていくうちに、「石の流れ」や「形の美しさ」を自然と感じ取れるようになります。
また、序盤から終盤まで一連の流れを体験できるのも棋譜並べの特徴です。
詰碁が「局面の読み」を鍛えるのに対して、棋譜並べは「全体の流れ」を感じる練習と言えるでしょう。
ただし、「大局観を身につける」「石の流れをつかむ」といった感覚的な部分が多いため、上達が実感しづらいとも言われます。
棋譜並べでは上達しないのか?
まったく効果がない、ということはありません。
囲碁に触れる時間そのものは学びにつながりますから、無駄ということはないでしょう。
ただし、「勉強法としては非効率」「棋力によって効果が違う」という点から、実戦や詰碁よりも効果が薄いとされることがあります。
棋力によって変わる効果
勉強法の効果は、今の実力によって大きく変わります。
初心者と上級者では、同じ棋譜を見ても吸収できる内容がまったく違うんです。
この記事では、初心者〜中級者(5級程度)を想定しています。
たとえば、初心者が最新の布石を研究しても理解しきれないように、棋譜並べでも「見える範囲」が限られてしまいます。
この前提を踏まえて、「棋譜並べは本当に効率が悪いのか?」を考えてみましょう。
初心者が棋譜並べだけで強くなるのは難しい
これはあくまで個人的な考えですが――
初心者が「上達目的」で棋譜並べをするのは、正直あまり効果的ではないと思います。
なぜ上達しにくいのか
理由はいくつかあります。
1つ目は、「意味がわからないまま手順を追うだけになりがち」という点。
石の形を覚えたとしても、その一手の意味や先の展開が理解できないと、ただ数字を追うだけの作業になってしまいます。
絵を見て感動しても、すぐに同じ絵が描けるわけではありませんよね。
囲碁も同じで、ある程度の実力がないと、棋譜から学びを吸収するのは難しいんです。
2つ目は、「実戦で活かしづらい」こと。
プロの対局を覚えても、初心者同士で同じような展開になることはまずありません。
さらに、初心者の対局は、もっと隅の死活や単純な手筋で決着がつくことが多いからです。
初心者帯で最も重要である、手数が勝っているのか、負けているのかという石の競り合いもプロの盤面では複雑です。
恐らく、石を打つ場所がいったりきたりして余計に混乱するでしょう。そして、なぜここで手を緩めるのかを理解するのは、初心者~中級者では厳しいです。
そのため、実戦経験や詰碁・手筋の練習のほうが、直接的な力になりやすいのです。
3つ目は、棋譜並べで効果を得るには相当数の棋譜並べと継続が必要になること。
1度やってみた!では力として身に付かず、相当数を継続した先に効果を感じられるはずです。なので、多くの人は途中で諦めやすいです。
棋譜並べを上手に活かすには
とはいえ、棋譜並べが「まったくの無駄」というわけではありません。
上達効率という意味では他の方法に劣るかもしれませんが、うまく活かす方法もあります。
たとえば、全体を見渡せるようになってきた段階――
具体的には、碁会所で初段〜三段くらいの棋力から始めると効果が出やすいでしょう。
また、「最短で強くなりたい」というより、「棋譜並べが楽しい」という人にはピッタリの勉強法です。
何よりも大事なのは、続けられることです。
詰碁や手筋の勉強が苦痛で続かないなら、楽しめる棋譜並べを続けた方が結果的に上達することもあります。
囲碁は勝ち負けだけが目的じゃありません。
一人でも気軽にできる、という点でも棋譜並べは魅力的です。
時間効率で見れば遠回りでも、トータルで見れば立派な学習法の一つと言えます。
まとめ
初心者が最短で初段を目指すなら、棋譜並べは少し遠回り。
でも、「自分のペースで学びたい」「囲碁を楽しみながら続けたい」という人には、とても良い勉強法です。
どの方法にもメリット・デメリットがあります。
偏らず、バランスよく取り入れていくのが、囲碁を長く楽しむコツだと思います。
棋譜並べを否定するような意見となりましたが、私自身は棋譜並べは好きです。特に最近は率先的に取り組んでおり、中国、韓国の棋譜を中心に並べています。

