今回は、将棋をはじめてまもないという人が、どのようにすれば将棋が強くなるのか、早く上達できるのかについてご紹介します。
これまでに、駒の動かし方や禁じ手を紹介してきたので、あなたも既に将棋を指すことはできます。
立派な将棋初心者と言えます。
しかし、ルールを覚え、さっそく将棋を指してみると、勝てないんです。
禁じ手もしないようにしっかりと意識して駒を動かしても、勝てないんです。
何がいけなかっただんろう?と反省しながら再び将棋を指しても、勝てないんです!
そう、これが将棋の難しさであり、理不尽さでもあります。
将棋初心者はとにかく負けに負けまくります。
少しレベルの上がったCPUと対局すると、いとも容易く駒得を許してしまい、終始不利な状況で戦うことだってあります。
シンプルなルールなのに、これほどまでに初心者と経験者で差が出るのかと、挫折しそうになる人もいると思います。
そこで、今回は将棋の初心者が強くなるための方法と必要な考え方についてまとめてみました。
是非、これらを読んで楽しみながら将棋で強くなってください。
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- 1 最初に将棋初心者が覚えること/勉強すること
- 2 重要なのはそれぞれのバランスです
- 3 初心者は詰将棋で本当に強くなれるの?
- 4 その1 将棋の序盤、中盤、終盤について覚える
- 5 対局における序盤の考え方をかんたんに理解する
- 6 初心者は戦法を1つに絞って覚えると強くなります
- 7 対局における中盤の考え方を覚えよう
- 8 相手の陣地に自分の駒を進めるためには?
- 9 飛車、角、金、銀を狙っていく
- 10 初心者こそ中盤を意識して動く
- 11 将棋の手筋をしっかり学べる208問
- 12 取った駒を使うタイミングが分からない
- 13 対局における終盤について簡単に覚えよう
- 14 詰みが見つからない時は、初心者はどう動くべき?
- 15 将棋で本当に強くなるためには、序盤から終盤までを繋げること
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最初に将棋初心者が覚えること/勉強すること
初心者が将棋に強くなることで、重要視されるのは下記の4つです。
初心者が強くなるために必要なこと
- 詰将棋を解く
- 定石を覚える
- 棋譜を並べる
- 実戦と検討
上から順番に、初心者には特に大事だと言う意見が多いのですが、実戦が最後に来てるのがちょっと意外ですよね。
順番に取り組むとしても、疑問に感じたのは、どの項目をどれだけやれば良いのか?だったりします。
詰将棋をひたすらやっていても、序盤の駒の動かし方がわからなければ詰めどころではありません。
序盤を学ぶために、定石だけを覚えても、定石から外れた途端、何をすれば良いのかわからなくなります。
重要なのはそれぞれのバランスです
先ほど、4つの練習方法をご紹介させていただきましたが、結局のところ大事なのはそれぞれのバランスだと思います。
逆に言えば、項目ごとに1つずつマスターして、それを実戦で試してみる。
実戦で駄目だった動きを、定石や詰将棋でさらに見直すというのが大事だと思います。
特に初心者のうちは、自分の弱点が露呈されるまではバランスよくこなした方が効率が良いんです。
覚えたことを一つ一つ、実戦という形式で出せてこそ覚えて行きます。
ですから、詰将棋をやって5手、7手が完全にできるようになってから定石や棋譜というのはあまり良い練習方法ではなかったりするんです。
初心者は詰将棋で本当に強くなれるの?
詰将棋が棋力アップの近道だと言います。
実際に将棋の勝敗を左右するのは、相手を詰めたか、相手に詰められたかなんですから当然ですよね。
ですが、本当に将棋初心者の人に大切なのは、詰将棋ではありません。
勝つためには詰将棋って凄く重要だと思うんですけど、初心者は詰みの形が作られるセオリーから知ることが大事なんです。
それでは、いよいよ将棋初心者が本当に覚えるべきことについて紹介していきます。
その1 将棋の序盤、中盤、終盤について覚える
将棋には序盤、中盤、終盤という考え方があります。
序盤は、対局開始から、自分が目指す戦法や囲いをつくる所まで。
中盤は、相手との駒取り合いが始まってから、お互い駒が色々なところで動きだす所まで。
終盤は、お互いに動いた駒の状態から、詰みを目指すことです。
詰将棋をやるというのは終盤の力を強くすることが主な目的です。
つまり、序盤と中盤をすっ飛ばして、いきなり終盤から練習しているようなものです。もちろん、将棋で勝つ上で一番大事なのは終盤です。
しかし、将棋というのは、突然として終盤になることはありません。
必ず序盤、中盤を通ってから終盤に差し掛かります。
勝敗を決するのが終盤であったとしても、その過程がわからなければ、勝ち負けどころか、将棋を純粋に楽しめないのではないでしょうか?
将棋の勝敗において大事なのは終盤=詰将棋ですが、「将棋で強くなる」に大事なのは、将棋を楽しみながら続けることだと思います。
全体の流れをまず知ることが将棋初心者から、将棋初級者への道です。
詰将棋やら定石やらは初級者になってからでも遅くはありませんよ。
勝つために詰将棋は欠かせないのは当然だと思います。ですが、それ以上に欠かせないのって、自分が将棋を楽しみながら続けることです。
対局における序盤の考え方をかんたんに理解する
それでは、さっそく序盤、中盤、終盤の流れと目的について見ていきましょう。
対局開始から戦いが起こるまでの間を序盤と言います。
序盤の目的は、自分の駒の陣形を整えることです。
一番はじめに初心者がつまるのは、最初はどのように駒を動かせば良いのかわからないということですよね。
これを解決するために、たった1つで良いので戦法と囲いを覚えましょう。
初心者は戦法を1つに絞って覚えると強くなります
まずは、好きな棋士が好きな戦法、名前を見て強そう!と思えた戦法を選んで見るのが良いと思います。
戦法や囲いを決めたら、当分はそれ1本に集中して勉強したり、指したりします。
戦法ごとに書籍が売っているので、それを使って基本を覚えておくのが良いです。
戦法ごとの指し方や相手の攻撃の対処を覚えていくと、将棋の基本的な動きを理解することができます。
どうすれば駒得を作れるのか、どうすれば自分の状況を良くしながら動けるのか?
どんな戦法も元を辿れば、勝つための基礎がつまっているので、たくさんの戦法を覚えるよりも、一つをマスターしたほうが平均的に強くなれるんです。
将棋のいろはでも様々な戦法や囲いに焦点を当ててご紹介していますので、是非ご参考ください。
対局における中盤の考え方を覚えよう
中盤というのは、将棋の駒と駒がぶつかり合い、玉が動き出すところまでです。
中盤の目的は、相手の駒を奪いながら、戦地を広げていくことにあります。
上級者からすると、中盤というのは終盤へ持ってくための道筋を作るためにあると言われていますが、最初のうちは、決して王手を作るためのものではないと思って下さい。
何故かと言うと、玉を狙って動くと、無理な手が多くなってしまい、敗因に直接繋がってしまうからです。
玉というのは、最初からある程度の守りがあります。普通に攻めても取ることはできませんよね?
ですから、最初から玉を取ろうと思って行動すると、何処に動けば良いのかわからなくなります。
重要なのは、中盤での目標を持つことです。
まず1つめの目標は、相手の壁に穴をあけるです。
相手の防御を崩して、自分の駒を相手陣地に入れることを目指していきます。玉を取りに行くのではなく、まずは相手の陣地に駒を入れるんです。
相手の陣地に自分の駒を進めるためには?
しかし、敵もタダで壁を開けさせてくれません。歩が取られても良いように、歩の後ろに駒を配置したりして、穴開けを防ぎます。
これは将棋初心者が強くなるために大切なことなのですが、相手の駒が守りに来たら、その場所を攻め込むのではなく、別の手段を考えていきます。
初心者のうちは、狙った筋に固執しやすく無理にでも突破しようとしてしまいます。
突破は中盤の目標ではありますが、安全に突破するということを心がけてみてください。
一気に動ける駒は飛車と角くらいですから、基本的にジワジワと詰め寄るような動きになります。
このジワジワと戦況が動いてくるのが、中盤です。
飛車、角、金、銀を狙っていく
こちらは初心者のうちの練習の一貫だと思って下さい。
終盤に向けて状況を作るのが終盤ですが、最初のうちはどのような形にすれば良いのかわからいはずです。(ちなみに、寄せを覚えられるのも詰将棋のメリットです。)
相手の飛車、角、銀、金を1枚で良いので取ることを目標にしてください。
駒損でも構わないので、全力をつくして、相手の飛車や角を取りに行きます。
もちろん、ひとすじ縄には行きません。相手も必死に抵抗しますし、相手も自分の駒を狙ってきますからね。
いつの間にか序盤の駒の配置からは考えられない、配置になっています。
こうやって、段々と終盤に近付いてくんです。
中盤として覚える目標は以上です。
ちなみに、相手より多く駒を手に入れたり、強い駒を手に入れることを駒得と言います。
最初は角、桂馬、銀を捨ててでも飛車を取るでも良いと思います。初心者のうちは、駒得ばかり考えていると、中途半端な攻めと守りになりがちなので、全力を尽くすのが良いと思います。
そして、ここでいきるのが詰将棋です。
相手の飛車を玉に見立てて、詰将棋感覚で詰めるんです。
詰将棋が大事と言われる所以はここにもあって、玉を詰ませるためだけの技術ではないとわかると、詰将棋が約に立ってくると思います。
初心者こそ中盤を意識して動く
中盤こそが初心者にとって重要なポイントだと思います。
何故なら、強い人は飛車を狙いながらも、他の駒を狙う技を知っているからなんです。
こういった技を手筋と言い、手筋を多く知っていると、中盤は強くなります。
これらは定石や手筋の一手などの書籍から学ぶことができますので、中盤に自信がないという人は、このあたりの本を参考にしてみると強くなれます。
将棋・ひと目の手筋―初級の壁を突破する208問
1100円(税込)
将棋の手筋をしっかり学べる208問
発売日 | 2006年8月1日 |
---|---|
ページ数 | 430ページ |
著者 | 渡辺 明(監修) |
画像出展 | amazon |
取った駒を使うタイミングが分からない
中盤の難しいポイントの一つとして、取った駒の使い方だと思います。
相手との攻防を繰り返していくと、少なからず数枚の駒を手持ちにしていると思います。
玉を詰ませるためには、駒を手持ちにしておく必要がありますが、最初のうちは無駄に駒を持ち抱えてしまう傾向があります。
これらの使い方を覚えるのが、詰将棋と棋譜並べによる勉強です。
もしも、実戦をしてみて、この部分を課題だと感じている方は、是非上記の2つの勉強をやってみると一気に強くなります。
どの持ち駒があれば詰ますことができるのかは、詰将棋をやっていないと養われません。
そして、必要のない駒を使って相手の駒を狙っていくための手筋を、棋譜並べで養うことができます。
棋譜並べ、自分が序盤で使用する戦法のものから利用するようにしましょう。
似たような状況になりやすいので、強くなるための勉強としてかなり有効になります。
対局における終盤について簡単に覚えよう
お互いの攻撃の駒が、玉に近づいてきたら終盤です。
初心者同士の対局だと、終盤は長―くなります。
詰将棋ができていると、この長さを短縮できたり、相手が逃したわずかなチャンスを使って勝利を掴むことができます。
終盤での初心者の目標は、無理に焦らないです。ジワジワと相手に詰めよっていくことを目指してみてください。
詰みが見つからない時は、初心者はどう動くべき?
中盤で荒れた状況から、詰みを探しても見つからない場合はこちらを試してみてください。
玉に近く、相手からすぐに取られない場所に駒を置くことです。
こうすることで、相手を詰める可能性が増えます。
ただし、一つだけ忘れてはいけないことは、自分が優勢だったとしても相手の駒に余力がある限り、詰まされる可能性があるということです。
どんなに序盤、中盤に動きが良かったとしても、小さな可能性から負けることもあります。
その可能性を見つけ出すものこそ、詰将棋です。
やはり、詰将棋は様々な場所で活躍しますので、勉強方法としてもとても大切なんでしょうね。
将棋で本当に強くなるためには、序盤から終盤までを繋げること
私たち、将棋初心者は序盤、中盤、終盤と分けて考えがちです。
しかし上級者はというと、序盤があって中盤になり、中盤が合って終盤があるという考えなんです。
つまり、3つには別れていますが、1本の道で繋がっている考え方を持っています。
初心者にとって、序盤、中盤、終盤は点でしかありません。
しかし、点すらもない状況で、詰将棋だったり、定石だったりを覚えてもなかなか強さに反映されないんです。
知識や実戦を通して、この点を太くして、繋いでいくことが上達への近道だと思います。
ですから、いきなり詰将棋ではなく、どうして詰将棋が必要なのかを理解することが、初心者が上達するために必要な考えです。
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