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千日手とは?卑怯の印象の千日手のルールとわざとする棋士がいるのか解説!

今回は将棋のルールの一つである千日手について解説します。
同じ局面が4回連続訪れると対局が終わってしまう千日手とはどういったルールなのでしょうか?
また、プロ棋士の対局でも千日手はありえるのか解説します。

千日手とは?

千日手とは?

千日手とは、同じ局面が4回連続で繰り返された状態のことで、千日手が起きた場合は、その対局を終了して先攻後攻を入れ替えて再対局します。

以下が実際の千日手の対局場面となります。実際の千日手の様子

プロの対局に引き分けはないので、手番を変えて決着をつけるのです。
また、千日手はプロの対局でも実際に発生します。どのような局面で千日手が起きたのかについては後半で解説します。

連続王手での千日手は反則負け

ただし、千日手の条件として王手のかかる局面では千日手にはなりません。
また、王手をかけて千日手を作った側が負けてしまうので注意が必要です。
チェスではこのことをパーペチュアルアタックと言い、負けではなく引き分けになります。

合意があれば省略できる

千日手の条件は4回連続同じ局面ですが、お互いに千日手に対しての合意があった場合は、その時点で千日手として対局が無効になります。

もし千日手を見逃したら?

プロの対局で見逃しは考えにくいですが、千日手を見逃してしまい4回以上同じ局面があらわれた後に別の局面になった場合、これは対局続行となります。
つまり、後から千日手に気づいて、手を戻すようなことはできません。

千日手=卑怯なのか?

千日手=卑怯なのか?

千日手というのは同じ手を何度も指すことから、卑怯のようなイメージを持たれる方も多いです。

しかし、プロ棋士が千日手を指す理由としてはその手以外は悪手であると判断したためです。勝負の世界に生きる棋士がわざわざ破滅の道を選ぶなんてできませんからね。

後手番なら千日手を狙う手もある

将棋における千日手を狙うメリットはあります。
将棋では先攻が若干有利とされているゲームですから、後攻側が手番を先攻にしたいために千日手を狙うこともあります。

但し、あからさまな千日手狙いは将棋ファンには好まれないでしょう。

先攻側は手を変えて千日手を成立させない

千日手になりかけた場合、僅かな有利を持つ先攻側が手を変えてくることが多くなります。
拮抗している状態なら千日手も考えられますが、何らかの形で局面が変わることが大半です。

プロの対局での千日手

プロ棋士同士の対局でも千日手は起きます。
ここでは代表的な千日手の局面を3つご紹介します。

今回紹介する棋士が決して千日手が多い棋士という訳ではありません。

棋王戦 挑戦者決定トーナメント 三浦弘行VS黒沢怜生

実際の千日手の様子

最初にもご紹介した千日手の例です。

お互いの飛車と馬を逃がして攻撃という形で千日手が成立しました。

棋王戦 藤井聡太 vs 永瀬拓矢の千日手

藤井聡太棋聖 vs 永瀬拓矢王座

続いてご紹介する千日手は永瀬拓矢と藤井聡太によるう一局です。

先手番が永瀬拓矢になります。

永瀬拓矢は右辺の金をどのように使うかという動きに対し、藤井聡太は相手の駒配置に合わせて囲いを変えようとする動きで千日手となります。

AI分析では別の手でも評価値を変えることなく別の手を指すこともできしたが、この対局では千日手で終わりました。

千日手に関するまとめ

以上、千日手について解説でした。

千日手ついてまとめると

  • 同じ局面が4回連続できた場合に千日手
  • 千日手になった場合は手番を入れ替えて差し直し
  • 王手をかける千日手は王手した側の負け

実際の対局では千日手が起きるとどういうことなのかと混乱してしまうので、しっかりとルールを把握しておきましょう

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