駒展開を行うオープニング後に、指し手に困ったことはありませんか?
・定跡通りに指した後、何を目的として動かせば良いのだろう?
・動かすと必ず悪手になってしまい、ズルズルと負けに繋がる
このように、オープニング後にどのように駒を動かしていけばいいのかわからないという初級者の方向けに、ミドルゲームのコツをいくつかご紹介いたします。
このサイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
チェスにおいて最も複雑な展開となるミドルゲーム
チェスでは、序盤のことをオープニング、中盤となる駒の取り合いをミドルゲーム、終盤をエンディングと言います。
それぞれの特徴を挙げるとすれば、
オープニングは、開始から駒展開までを行います。目的はミドルゲームに備えて、良いポジションを取得していくことです。
ミドルゲームは、駒展開を終えた後に、戦略や戦術を駆使して相手より有利な盤面を目指して駒を動かしていきます。言わば、敵軍に向けての攻撃となります。
エンディングは、互いにある程度の駒交換を終えて、相手のキングの詰みを目指します。
序盤、中盤、終盤と続くのでどの部分もおろそかになってはいけませんが、初級者のうちで最も戦況に影響を与えるのが、それぞれを繋ぐ中盤になります。
中盤が苦手だと、オープニングで得たリードはすぐに失い、エンディングでは相手有利の場面で迎えることになります。
ミドルゲームで強くなるためにはタクティクスを解くが正しい?
さて、ミドルゲームの大切さは説明しなくとも、チェスをプレイしたことがある人ならば、耳が痛いほどわかっていると思います。
では、どうすればミドルゲームを上手く指しこなせるようになるのか?
その答えとしてよく挙げられるのが、タクティクスによる戦術練習です。
タクティクスとは、将棋における詰み将棋や次の一手などにあたります。将棋でも同じように、詰み将棋を解くことは強さに直結すると言われています。
チェスでも同じです。何度も何度も問題を解くことで、複雑な盤面にも対応できるようになり、強くなります。
また、アプリやwebサイト内でたくさんの問題に無料で取り組むことが出来ます。
たくさんタクティクスを解いたのに実戦で上手くいかない
ミドルゲームで強くなるためにタクティクスにたくさん取り組む人も多いことでしょう。
しかし、中にはこんな壁を目の前にする人もいます。
多くのタクティクスを解けるようになったのに、対局中に見つけることができない!
タクティクスは解決の糸口が必ず準備されていますが、それは、事前に良いポジションやスペースを確保したために起こることです。
つまり、タクティクスを解けるようになることも大事ですが、ミドルゲームでゲームが均衡している際中の駒の動かし方や考え方も重要なのです。
タクティクスは良い状況であるプレイヤーに訪れるという格言もあります。
ミドルゲームに突入した1手目で悪手を指してしまうこともあるので、失敗をおかさないために次のようなことを心がけてみてください。
ミドルゲームでのピースの動かし方
ここからは、あなたがオープニングを指し終え、自分に手番が回ってきていることを想定して進めます。
現段階では、駒得する手段もなければ、相手の弱点らしい弱点もないと思って下さい。
こういう場面では、動かせる駒が多いのでたくさんの可能性を感じますが、ほとんどは悪手へと繋がりますので、慎重に進めなければいけません。
攻撃できる範囲を広げる
どこに何を動かせばよいのかわからずに混乱に陥ってしまった場合は、攻撃できる範囲を広げることを意識してみてください。
1つの方法として、ポーンを前進させるという方法があります。
大抵のオープニングはセンターを支配することを考えられており、サイドには自由なスペースが残っています。
ナイトの逃げ道になるし、相手からのカウンターアタックを通すきっかけとなりますが、ポーンで攻撃範囲を広げることを意識して動かすと、自分は動きやすくなる一方で相手には窮屈な盤面を強いることができます。
ただし、無理なポーンプッシュは厳禁です。
ポーンは一度進むと戻れない駒なので、自分から弱点を作りにいっていないかを考慮して進めます。
弱点というのは、相手から攻撃の対象になるような場所のことを指します。
また、ポーンで守れなくなってしまった場所をホールと言います。
特定マスにある両側のポーンが既に前進して、ポーンで守り切れない状態のことを指しており、ホールはマイナーピースやメジャーピースでしかカバーできません。
そのため、相手にホールに入られてしまうと攻撃するのが非常に厄介で、駒損のきっかけを相手に与えやすくなってしまいます。
相手が侵入してきそうな場所を事前に潰す
初心者のうちは無理な手を動かすよりも、相手のきつい攻撃に備えておく方が事故を減らすことができます。
相手のビショップやナイトが攻め込める位置にポーンを進めて、事前に守っておくという手法です。
手堅いゲーム展開になりやすく、あまりにも守りに徹してしまうとボロが出てしまうので、守りが薄い場所だけで大丈夫です。
オープンファイルを作る
チェスの縦の列のことをファイルと言います。
そして、ファイルにポーンがない状況をオープンファイルと言います。(相手のポーンが残っている場合はセミオープンファイル)
オープンファイルはルークやクイーンの攻撃が最大限に活かされるので、オープンファイルを持っている方は有利に立ち回ることができます。
逆に、オープンファイルを相手に作らせないことも重要です。
相手のポーンがタダで取れるから取ったり、相手が相手陣地で駒交換を狙ってきた場合はポーンの配置に要注意です。
攻める場所は1点に絞る
初心者のうちに覚えておいて欲しいのが、攻める場所は1か所に絞った方が良いということです。
チェスにおいて、攻める場所は大きく分けて3か所あります。
センター、キングサイド、クイーンサイドですね。もっと簡単に言えば、左側、真ん中、右側から攻めるということです。
もし、あなたがどこから攻めれば良いのか迷ったら、1か所に決めた方が良いです。
実はバランスよく全体を使って攻めるというのは難しいことで、動かせば必ずどこかが手薄になります。
最初のうちは、次の手で迷った時にあっちこっちと動かしてしまうので、自分が攻撃しやすいと思える場所の開発を進めていくのがお勧めです。
もちろん、相手も迎え撃ってきたり、逆側から反撃してきたりしまので、1か所に固執して、他を捨てるようなことがないように気を付けましょう。
ミドルゲームは経験数が大事です
今回は、初心者がミドルゲームで次の手に迷った時のアドバイスとしてまとめてみました。
ミドルゲームはゲームの勝敗をつける非常に大事な局面です。
最初のうちは、駒損をせずに相手との距離を縮めていくことや、タクティクスのある盤面を迎えるために、なるべく多くの駒を使って進めていきましょう。
ここからはじめるチェス
1188円(税込)
チェスをこれから始める初心者から初級者向け
発売日 | 40293 |
---|---|
ページ数 | 194ページ |
著者 | 渡辺暁 |
チェス戦略大全I 駒の活用法
2420円(税込)
中級者を目指すプレイヤーのバイブルになる本
発売日 | 2009年10月30日 |
---|---|
ページ数 | 285ページ |
著者 | ルディック・パッハマン |