将棋の上達に欠かせない本ですが、販売されている物の中には初心者は読まなくてもいい本だったり、読んでも上達に繋がらないような本も多いです。
今回は、将棋初心者が上達するために欠かせない本のカテゴリとお勧めをご紹介します。
最低、3種類の本を揃えよう
将棋初心者の方が手に取るべき本は3種類あります。
どれが欠けても対局に影響が出るので、最低3冊は購入した方が良いということになります。
将棋初心者がまず買うべき本
- 戦法に関する本
- 囲いに関する本
- 詰め将棋や手筋の本
この3種類は上達に欠かせませんし、本で読んだ知識を直ぐに実戦で活かせるメリットがあります。
それでは、何故この3種類が将棋初心者に必須の本なのかをご紹介します。
将棋の戦法や戦術に関する本
まず購入して欲しいのは、将棋の戦法について解説した本です。
例えば、棒銀戦法や四間飛車戦法、角換わりなどについて解説した本のことですね。
将棋の戦法とは、戦士でいう所の武器です。剣を持たずして将棋には勝つことは出来ませんし、低級の人ですら何かしらの武器を持っています。
練度の浅い低級相手だとしても、武器を持っている人達に素手で勝てるほど将棋は優しくはありません。
なので、あなたも何かしらの武器を身につけなければいけません。そのために読むのが戦法に関する本になります。
また、戦法に関する本を購入する前に、どの戦法を使うのかを決める必要があります。
戦法大全のような全ての戦法を図鑑のようにまとめた本も売られていますが、こういった本は買わない方が良いです。理由は後述する、将棋初心者に必要ではない本をご参考下さい。
囲いに関する本
将棋初心者が買うべき本の2種類目は囲いに関する本です。
囲いとは矢倉や穴熊囲い、美濃囲いなど王を守るための守りの戦術のことを言います。
先ほどの戦法が剣ならば、囲いは盾になります。
相手の攻撃に対してしっかりと備えることが出来なければ、あっという間に負けてしまいます。そうならないためにも囲いの本も必須です。
また、囲いは戦法によって使えないものも存在します。
居飛車を採用した時の囲いもあれば、振り飛車の時に作れる囲いもあります。
ですから、戦法を決めてから、その戦法で使える囲いの本を揃える必要があります。
居飛車棒銀の戦法を使う予定なのに、振り飛車用の美濃囲いの本を買ってはいけないということです。
戦法と囲いはセットとみなして本を購入しましょう。
詰め将棋や手筋系の本
手筋系の本や詰め将棋の本は、将棋初心者の方には絶対に購入して欲しい将棋の本です。
手筋とは将棋の駒を使った技のようなもので、相手の駒を取ったり、相手の攻撃から駒を守ったりする方法です。
詰め将棋は、終盤に相手の玉を追い詰めるための手筋を学べます。
戦法と囲いが剣と盾なら、手筋の本は攻撃の方法や守り方です。
特に、将棋初心者に起こりがちなのが、序盤から中盤、終盤にかけて何を指せば良いのかよくわからないということです。
それを解決するのが手筋の本です。そして手筋を学ぶと将棋の対局が楽しくなります。
そのため、戦法や囲いの本よりも大事な本になります。
まずは、この3種類、もしくは4種類の本を購入しましょう。
将棋初心者に必要ではない本
続いて、将棋初心者の上達にはあまり効果がなかった本もご紹介します。
紹介する本の中には、つい購入してしまいがちな本も含まれているので必ず確認しておいてください。
棋譜集の本
将棋の勉強方法の1つとして棋譜並べが挙げられますが、将棋初心者が棋譜並べで得られる上達効果は少ないです。
その為、プロ棋士や棋戦の棋譜集は買わない方が良いカテゴリに含まれてしまいます。
将棋初心者の場合、まずプロ棋士が並べるような局面になることがほとんどなく、学んだ知識を実戦で活かしにくいことが理由です。
また、プロ棋士の解説付きの棋譜の本であっても、プロの狙いを理解することが難しく、また相手もそのレベルでないことが多いので、やはり活かしきれません。
初心者ならば、級位者の棋譜を集めた解説本の方が身になります。
自分のレベルに合っていない本
将棋の本は同じ戦法でも初心者向けの本もあれば、上級者向けのマニアックな局面をまとめた解説書など様々です。
当然、上級者向けの本を購入してしまうと内容を理解できず、実戦で役に立ちません。
また、詰め将棋も難しすぎる本を購入してしまうと、読むスピードが遅くなり効率が悪くなることもあります。
将棋の本は自分の棋力やレベルに合ったものを選びましょう。本を購入した後で、内容が難しすぎて上級者向けだったと気付くケースも多いので注意しましょう。
戦法全集のような本
戦法や囲いを解説する本の中には、戦法全集や囲い全集なる辞典のような本も販売されています。
こんな戦法もあるんだと趣味程度に読むのは楽しいのですが、将棋初心者の上達という面では役に立ちません。
各囲いの手順が簡単にまとめられているだけで、その後の狙いや実戦での戦い方が書かれておらず実戦での知識としては意味をなさないからです。
こんな戦法もあるんだと興味程度で読む分は構いませんが、上達したいという人には効果があまりありません。
プロ棋士のエッセイ系の本
プロ棋士のエッセイ系の本も数多く販売されていますが、こちらも将棋初心者の上達には役に立たないことが多いです。
とても感銘深いメッセージもあるのですが、恐らく将棋に伸び悩むレベルに達している人に効果があります。
ただ、読み物としては面白く、将棋に対して前向きになれるので、もっと将棋が好きになりたいという人は読んでみて下さい。
将棋の手筋で買った方が良い本
全ての初心者に手にとって欲しい将棋の手筋の本です。戦法や囲いよりも、将棋の駒でどう攻撃していくのかをしっかり学べる本です。
将棋・ひと目の手筋―初級の壁を突破する208問
1100円(税込)
将棋の手筋をしっかり学べる208問
発売日 | 2006年8月1日 |
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ページ数 | 430ページ |
著者 | 渡辺 明(監修) |
画像出展 | amazon |
羽生善治の手筋の教科書
1540円(税込)
これが知りたかったという内容が盛りだくさん
発売日 | 2015年8月27日 |
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ページ数 | 243ページ |
著者 | 羽生善治 |
画像出展 | amazon |
詰め将棋で買った方が良い本
詰将棋も将棋で勝つために欠かせない本です。
また、詰将棋で相手の駒がどう動くのかを考えるも将棋の上達の秘訣です。
藤井聡太推薦! 将棋が強くなる実戦1手詰
1105円(税込)
藤井聡太推薦の一手詰めの本
発売日 | 2018/1/23 |
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ページ数 | 242ページ |
著者 | マイナビ出版 |
画像出展 | amazon |
羽生善治監修 はじめての人ともう一度の人の 詰将棋 – 1・3・5手詰
1359円(税込)
5手詰めまで掲載されたオススメの一冊
発売日 | 2022/5/7 |
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ページ数 | 224ページ |
著者 | ワニブックス |
画像出展 | amazon |
将棋の戦法で買った方が良い本
先ずは、戦法に関する将棋初心者おすすめの本をご紹介します。
将棋の戦法はまだ何を使うか決めていないよという人は、コチラの記事で初心者にオススメの戦法をご紹介しているのでご覧ください。
井上慶太の居飛車は棒銀で戦え NHK将棋シリーズ
1430円(税込)
大ボリュームで棒銀の全てが詰まってる
発売日 | 42537 |
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ページ数 | 256ページ |
著者 | 井上慶太 |
画像出展 | amazon |
1手ずつ解説する三間飛車
1525円(税込)
ノーマル三間飛車を学びたい人はこの一冊
発売日 | 2021/4/13 |
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ページ数 | 228ページ |
著者 | 西川和宏 |
画像出展 | amazon |
将棋の囲いで買った方が良い本
将棋の囲いに関する本をご紹介します。まだ囲いを決めていないという方はこちらを参考にしてください。
矢倉の基本 ~駒組みと考え方~
1804円(税込)
矢倉の基礎を1から10まで覚えられる!そして将棋の基礎が身につく!
発売日 | 42965 |
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ページ数 | 288ページページ |
著者 | 西尾 明 |
画像出展 | amazon |
居飛車穴熊で勝とう―将棋・中終盤の道しるべ
1749円(税込)
穴熊囲いVS様々な戦法を一冊に集約
発売日 | 45040 |
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ページ数 | 224ページ |
著者 | 大平武洋 |
画像出展 | amazon |
美濃囲いを極める77の手筋
1694円(税込)
振り飛車党は必読!美濃囲いの全てが詰まった究極の本
発売日 | 42423 |
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ページ数 | 224ページ |
著者 | 藤倉 勇樹 |
画像出展 | amazon |
Kindle Unlimetedも活用しよう
将棋の本を多く読みたいのであればamazonのKindle Unlimetedもお勧めです。
宣伝のような感じになってしまいますが、月額数百円で様々な本が読み放題となるサービスです。
今回紹介したような将棋の本も1000冊近く収録されているので、本を1冊以上購入しようと考えているなら、Kindleの方がはるかにお得です。
私も将棋の勉強に利用しているので非常にお勧めです。
自分に適した将棋の本を探して上達しよう
将棋の本は本当に種類が多いので探すだけでも一苦労です。
初心者が将棋で強くなりたいのであれば、今回ご紹介した戦法系、囲い系、手筋系の本を揃えてみて下さい。
棋力も上がって、実戦でも勝ちやすくなるのでお勧めです。